栗ノ浦(くりのうら)のキツネ

 うちのじいさんは、ひどうおくびょう者でした。
夜、道を歩いていくのに、つくら(フトコロ)の中に石をいっぱい入れて、バサバサッと音がすれば、
「生(しょう)のあるもんか」
「生のないもんか」
(生きているキツネか?という意味)
と言い、音がしなかったら石をボトボトなげたそうです。
 じいさんはキツネがこわくて仕方がなかったのでしょう。
(おはなし 小川 和代、小川 幸子、小川タツヨ、小川 芳子、時津八重子)



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