こわい道
70年ほど前のお話です。
当時は、今の深浦・小学校・中学校・役場(やくば)の付近(ふきん)は海でした。
そのころの長濱(ながはま)と、馬手ヶ浦(まてがうら)、蔭ノ尾(かげのお)の子どもたちは、小学校が里のお寺の下にあったので、学校へ通(かよ)うには、山の上を通(とお)って行かねばなりませんでした。
朝は部落の子どもたちがそろって行くので、そうでもありませんでしたが、帰りは学年によって帰る時間がバラバラで1人の時もあり、細い山道は、木や竹がしげっていて、おばけが出そうでこわかったそうです。
雨の日などは、山道をすべったり、ころんだりして、しょっちゅう泣(な)きながら帰る子どもがたくさんいました。
今は、なつかしい思い出です。(おはなし 梅原ハツイ、桑田美智子、森 米子)