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三吉山のやかんころばし

 そんないたずらがあまり長く続くので、みんなで知恵(ちえ)をだしあい、キツネが悪さをしないように、その道を通るときは、何かみやげばやろうかと話し合いました。
 そこで部落の人たちは、本村からの帰りに「魚」や「いなり寿司」などのおみやげを置くようになりました。
 ふしぎなことにそれからは、あれだけいたずらをしていた「三吉ギツネ」は、すっかりおとなしくなり、ガランゴロンとやかんをころがすような音や、木をゆさぶる音が聞こえなくなりました。
 今でも、この道で思わずころんだり、すべったりすると、部落の人は「三吉のやかんころばしにおうたとやろう。」と言って笑うそうです。
(おはなし 犬塚 エツ、川下ユキエ、桑原マサエ、瀬戸シゲノ、馬郡 サト、村下マツエ)



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