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栗辰(くりたつ)のキツネ・
丹馬(たんま)のタヌキ

 むかしむかし栗辰部落に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。ある日、おじいさんが「ゆんべは牛におおて、おそろしかった!」と、本村からの帰り道の話をしました。
 おばあさんが「なんば言うとね、香焼に牛はおらんとよ。」と言いました。
 「そういえばそうたいナアー、そんなら、あいはキツネのばけたとやろか?そいにしても太か牛やったぞおー。」とおじいさんが大きく手を広げて、話しました。
 すると、おばあさんが「そがん太(ふと)か牛に化(ば)けて出たとは『うどん坂デンベエギツネ』やろう。」と言いました。
 こんなふうに、香焼には名前のついたキツネが数匹(すうひき)いました。



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