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おみつぎつね

  尾ノ上に、仲の良い兄と妹が住んでいました。ある日、妹が病気にかかり、甘い「たちばなみかん」を食べさせたいと、男の子は島へわたることに挑戦(ちょうせん)しました。
 潮の流れに何度もながされ、水を何度も飲みながらやっと島へたどりつき、みかんを1つ手にすることができました。
 その兄妹の喜(よろこ)ぶすがたをじっとみていた「おみつぎつね」は、自分に悪さをしないで帰ったことや島をあらされなかったことに安心し、またその兄妹愛に心をうたれました。
 それからは、今まで以上に甘いみかんを実(みの)らせ、潮の流れをゆるやかにし、誰(だれ)もが島にわたれるようにしました。



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