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天神(てんじん)さんのキツネ

 辰ノ口と栗ノ浦(くりのうら)にくだる道の上(今の総合公園(そうごうこうえん)の展望台(てんぼうだい)のところ)に、部落を守ってくれる天神さん(天満宮(てんまんぐう))がありました。
 この天神さんの石段の下を通るとき、部落の人々は「黙って通ればバチがあたる!」といって必ず「魚」をそなえて通っていました。
 ある日の夕方、1人の若者がこの山道を辰ノ口部落へと、両手(りょうて)いっぱいの「なまもの(魚)」をもってくだっていきました。
 ところが、歩いても歩いても道は続き、なかなか辰ノ口につきません。ずいぶん時間がたって、夜になり、朝になり、また次の日の朝になり夜になっても着きません。



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