ふろんこうの井戸
むかしむかしのお話です。
その頃、香焼は今のような水道はなく、部落のあちこちでほられた「井戸」が生活にかかせない大事な水だったそうです。
里部落の人たちは古い「ふろんこうの井戸」から、のみ水をくんでいました。この井戸の中には「井戸の主(神)」の白ヘビがいるといわれていました。そしてその井戸のそばには1人のおばあさんが住んでいました。
おばあさんはその井戸に花や煮物(にもの)をそなえ、大事におまつりをしていました。
おばあさんの家にはいたずらざかりの男の子が1人いました。
その子は毎日、近所の子どもと外で遊(あそ)びほうけていました。