ふろんこうの井戸
ところがその日の晩のことです。いつも元気なおばあさんが熱をだしました。
その熱は3日たっても中々下がりませんでした。いたずらざかりの孫(まご)は、これはきっと自分がいじめた白ヘビのたたりだと思い、1人ふるえながら、おばあさんのまくら元にすわっていました。
それを見たおばあさんが、「どうしたと、おまえも熱のあっとね。」と言いました。
孫は突然(とつぜん)、ワーッと泣(な)き出しました。
「おいは悪かことしたとばい。3日前にふろんこうの井戸のそばに小さな白ヘビがおったけんいじめたと。そいけんそのたたりがきて、ばあちゃんが熱ばだしたと……。」と泣きじゃくりながら言いました。